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貴族手術の症例情報

貴族プロテーゼ手術で法令線を浅くし、陥没中顔面を整えるという考え方

2024.08.31

中顔面の陥没改善にはこれ！？プロテーゼを用いた鼻翼基部挙上術

鼻翼基部（小鼻の横）が深い人、顔面中央が陥没したように見える人には、貴族手術という方法があります。今回はシリコンプロテーゼで、この陥没を治療した症例について説明します。

術前に挿入するプロテーゼを合わせている写真

まず、手術直前に鼻翼基部にプロテーゼを置いてシミュレーションしたところです。陥没した部分（法令線の深い部分）にプロテーゼを、骨膜下に挿入するイメージです。

『貴族手術（貴族プロテーゼ）』術前と術後の症例写真

上の写真で 鼻翼基部から法令線の溝状の陥没 が浅くなっているのが分かりますね。これが貴族手術です。

『貴族プロテーゼ手術で法令線を浅くし、陥没中顔面を整えるという考え方』の画像

笑ったときに出来る法令線もナチュラルに浅くなります。

『貴族プロテーゼ手術で法令線を浅くし、陥没中顔面を整えるという考え方』の画像

横から見たときに、アジア人に有りがちな、鼻が中顔面に埋もれた感じが、術後は 鼻が顔から前に出たような欧米系の顔面骨格 になりましたね☆

『貴族プロテーゼ手術で法令線を浅くし、陥没中顔面を整えるという考え方』の画像

斜めから見た時に、小鼻の横の陥没が綺麗に改善しているのが分かりますよね。

この 貴族手術 は、若いのに 法令線が深い方 、鼻翼の横が窪んでいて、鼻全体が中顔面に埋もれているような方 に適応があります。やり過ぎると「犬」のような容貌になると言われていますが、この症例では適度に盛り上がっていて、ナチュラルですね。

さて、貴族手術の基本を解説して行きます。鼻翼基部を盛り上げる材料として

ヒアルロン酸
シリコンプロテーゼ
自家組織（主に軟骨）
保存軟骨

があります。ヒアルロン酸は当院ではシミュレーションとして行っております。

実際の手術では２～４のどの材料で行うかになります。貴族手術のみを行う場合はシリコンプロテーゼを使うことが多いです。シリコンプロテーゼに抵抗のある人は３もしくは４になります。３．自家組織は、耳の軟骨ではボリュームが足りませんので、肋軟骨を使うことが多いです。貴族手術のためだけに肋軟骨を採取することはあまりありません。鼻中隔延長手術で肋軟骨を使う人が、さらに貴族手術も一緒にする場合 によく使用されます。

4．保存軟骨と言って、他人の肋軟骨を移植用に加工された商品（アメリカ製）があるのですが、これに抵抗のない人は、保存軟骨で行うことがあります。肋軟骨採取は、乳房下縁あたりに２ｃｍほどの傷が出来るのですが、それが嫌な人で、プロテーゼも嫌だ！と言う人が選択することがあります。

それ以外に、ハイドロキシアパタイト（骨セメント）や自分の骨移植（主に腸骨）などの特殊な方法でも、様々な手術を行って来たので選択可能です。特殊な事情や思い入れがあれば、カウンセリングのときに遠慮なく相談してみてください。

次に、貴族手術の 固定方法 について、解説します。

貴族プロテーゼが移動（浮遊）する問題について

貴族プロテーゼをどこに、どのように固定するかですが、一般的にほとんどの美容外科医は骨膜組織（骨の上にある軟部組織）に糸で固定する（細片軟骨では注入するのみ）のですが、この固定方法では、必ずプロテーゼが 骨から浮遊した状態になる のです。笑った表情などでプロテーゼが浮いて移動してしまう現象が発生します。

当院では、小さな骨孔（穴）を開けて、そこで 非吸収性の糸 で、上顎骨に直接しっかりと固定する ので、プロテーゼが骨と一体化した状態になり、絶対に変移（浮遊）しないという術式をとっております。

貴族手術を希望される方は、その方法や挿入材料の選択肢の豊富な当院にご相談ください。きっとあなたに合うストラテジー（治療方針）が見つかると思います。