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自家組織隆鼻肋軟骨移植鼻中隔延長術の症例情報

自然なのにしっかり変わる。自家組織で作るナチュラルハイノーズ

2025.11.20

今回の患者様は、「鼻筋の凸凹をなくして自然な高さを出したい」「顔全体の立体感を出したい」というご希望でご来院されました。

正面から見たときに鼻背（鼻筋）にわずかな凹みがあり、いわゆる鞍鼻（あんび）と呼ばれる状態でした。
このタイプの鼻では、鼻中隔の支えが弱いことが多く、土台をしっかり補強することが美しい仕上がりと長期安定につながります。

また、診察時の触診で皮膚がやや硬く伸展性が少ないことが確認できました。
そのため、強度と安定性を確保する目的で肋軟骨を使用する方針としました。

鞍鼻の方は、鼻孔（鼻の穴）の形にも特徴が見られます。
正面から見ると鼻先の支えが弱く、鼻孔がやや見えやすい傾向があります。
診察では、視診と触診を通して鼻の軟骨や皮膚の厚み・弾力を丁寧に確認し、その人の「鼻の性状」をしっかり把握することが重要です。

また今回は、患者様の希望ですべて自家組織による再建を選択しました。
人工物を使わず、肋軟骨と耳介軟骨を組み合わせることで、長期的に安定した形態を目指しました。

鼻筋は肋軟骨を加工して形成し、自然なラインを再現。
やや垂れ下がって面長に見える印象を改善するため、全体をわずかに短くするデザインを採用しました。

これにより、横顔のバランスを保ちながら、正面から見ても自然な立体感を得ることができます。

鼻筋ラインの形成
鞍鼻特有の凹みを滑らかに整え、鼻背から鼻尖までを自然につなぐラインをデザイン。
過度に高くせず、皮膚の厚みや伸展性に合わせて自然な高さを出しています。
鼻先の角度調整
鼻先をわずかに下げることで、鼻孔の見え方を改善し、正面からも上品な印象に。
これにより、面長な印象がやわらぎ、全体的にバランスの良い顔立ちとなりました。
鼻唇角（びしんかく）の改善
鼻が下がって見える原因のひとつでもある鼻唇角を広げることで、中顔面との調和を図りました。
正面・斜め・横のいずれの角度から見ても、自然で滑らかなつながりを意識しています。

鼻中隔延長（肋軟骨）＋鼻尖形成＋耳介軟骨移植＋自家組織隆鼻の術前と術後の症例写真

横から見た印象は特に大きく変化しており、「自然なのに確実な変化」を実感できる結果となりました。

鼻の手術では、元々の土台（軟骨・骨格）の強さをしっかり見極めることが何より重要です。
過度に高さを出すと、長期的には変形や下がりのリスクがあるため、今回は安定性を最優先にしたデザインを選択しました。

鼻整形は、初回であっても肋軟骨を使用しなければならないケースが少なくありません。
触診やCT画像などで事前に構造をしっかり評価し、その方に合わせた最適な手術を行うことが理想的な結果につながります。

今回の症例では、

という成果が得られました。

鼻は顔全体の印象を左右する中心的なパーツです。
「過剰な変化」ではなく「自然で上品な変化」こそが、長く愛されるデザインだと考えています。
初回手術であっても、土台をしっかり整えることで、将来的にも美しさと安定性を両立することができます。