他院修正：吊り上がった鼻先を自然な角度へ

「自然な横顔ラインを再構築｜自家組織のみで叶える鼻先の再デザイン」

今回の患者様は、過去に2回の鼻手術歴があり、術後に鼻の穴が大きく見えるようになってしまったとのことでご相談にいらっしゃいました。

手術を重ねるにつれて軟部組織が拘縮し、鼻先が上方向へ引っ張られるように変形してくるケースは少なくありません。この状態になると、正面から鼻の穴が強調され、いわゆるアップノーズに見えてしまいます。

患者様は、

• 鼻の穴が目立つ見た目の改善

• 鼻先の自然なラインの再建

• バランスの取れた横顔

を望まれていました。

 なぜ鼻の穴が見えやすくなるのか

鼻の穴が見えやすくなる原因にはいくつかあります。

▼ 主な原因

• 鼻尖の位置が上向きになりすぎている（アップノーズ）

• 過去手術による拘縮で皮膚や軟部組織が引きつれている

• 軟骨支持の不足により鼻先が支えられず上がってしまう

• 過剰な切除による構造的弱さ

• 元々の解剖学的形態（短鼻傾向がある方）

鼻先の角度がわずかに上がるだけでも、正面からの鼻孔の見え方は大きく変わります。
この症例でも、鼻尖が上に向きすぎたことで鼻孔が正面から露出しやすくなっていました。

修正手術の基本方針

鼻先を適度に下方向へ調整することで、鼻孔の見え方は改善できます。
ただし、“ただ下げればいい”わけではありません。

下げすぎると顔全体が面長に見えてしまうため、慎重に角度をコントロールする必要があります。

今回は全て自家組織のみを使用し、強度と安定性を兼ね備えたフレームを再構築しました。

 手術内容

患者様の状態に合わせ、以下の複合的なアプローチを行いました。

• 重度修正手術

• 鼻中隔延長（肋軟骨）

• 鼻尖形成

• 耳介軟骨移植

• 猫貴族手術

鼻の内部は過去の手術跡により瘢痕が多く、軟骨の変形もみられました。
そのため、肋軟骨を用いてしっかりとした土台を作り、鼻先の位置を理想的な角度に調整しました。

「重度修正手術＋鼻中隔延長（肋軟骨）＋鼻尖形成＋耳介軟骨移植＋猫貴族手術」の術前と術直後の写真

デザインと術中の工夫

今回の症例で特に重視したポイントは以下です。

▶ 1. 鼻先を「控えめに」下げる

下げすぎると面長感が出てしまうため、
ミリ単位の微調整で上品な角度へ。
角度の調整により、鼻孔の露出は大幅に改善しました。

▶ 2. 鼻先の丸みをコントロール

過去の手術によって丸く膨らんだ鼻尖を、肋軟骨でしなやかに補強し、
シャープながらも自然な形態に整えています。

▶ 3. 自家組織での再建

複数回手術後の鼻は人工物が馴染みにくく、変形リスクも高いため、
長期的に安定する自家組織のみの構築を採用しました。

「重度修正手術＋鼻中隔延長（肋軟骨）＋鼻尖形成＋耳介軟骨移植＋猫貴族手術」の術前と術後の症例写真

術後の変化

• 正面から：鼻孔の見え方が大幅に改善され、自然で落ち着いた印象に。

• 斜めから：鼻先の丸みが取れ、シャープさと女性らしさが両立。

• 横顔：鼻先の角度が下がりすぎず、上品でバランスの取れたラインに。

鼻先の角度変化は、写真を見ると特に分かりやすいと思います。
アップノーズ傾向が抑えられ、自然で美しいプロポーションになっています。

「重度修正手術＋鼻中隔延長（肋軟骨）＋鼻尖形成＋耳介軟骨移植＋猫貴族手術」の術前と術後の症例写真

修正手術が難しい理由

修正鼻整形では、

• 過去の癒着や瘢痕

• 軟骨の欠損や変形

• 皮膚の硬さ

• 血流の低下

など、初回にはない様々な問題が重なります。

そのため、
「技術」＋「デザインセンス」＋「経験」
がそろって初めて理想的な結果に近づけます。

私のカウンセリングでは約7割が修正の相談で、実際の手術でも修正が半数以上を占めています。

常に最善の技術を提供できるよう、海外での研修や、世界的に有名なドクターとの情報交換を継続し、アップデートを欠かしません。

まとめ

今回の症例では、

• 上向きになっていた鼻先を適切な角度へ下げ

• 鼻の穴の見え方を改善

• 鼻先の丸みを解消し、シャープで自然なラインを形成

• 自家組織のみで強固な構造を再建

という結果が得られました。

鼻の修正は患者様ごとに必要なアプローチが異なるため、
「他院で断られた」「どうすれば良いか分からない」という場合でも、まずは一度ご相談ください。

あなたの鼻の状態を丁寧に分析し、最も適した治療プランをご提案いたします。

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