目の下のクマはなぜできる？原因とそれぞれの対処法を解説​

年齢を重ねるにつれて目の下のクマが目立つようになり、「実年齢よりも老けて見える」と感じていませんか？中には、「しっかり寝ているのにクマが改善されない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

目の下のクマは睡眠不足だけが原因ではなく、脂肪の位置や皮膚の状態、血行や色素沈着など、さまざまな要因が関係しています。そのため、見た目は似ていても、原因によって適した対処法が異なるのです。

目元治療や若返り治療に関する学会発表を多数行い、クマ治療を専門とする「石川 昂央」医師が、目の下のクマの原因を種類別に分かりやすく解説します。セルフケアでできる対策や美容施術による改善にも触れていますので、「クマを改善して若々しい印象に近づきたい」とお悩みの方は、ぜひご参考ください。

目の下のクマとは？くぼみや目袋・涙袋との違い

目の下のクマとは、目袋に色味が加わったり、くぼみによって影が強調されることで、疲れた印象や老けた印象を与えてしまう状態を指します。

睡眠不足や血行不良が原因と思われがちですが、実際には皮膚の薄さ・脂肪の位置・筋肉や血管の状態など、複数の要素が関係しています。

よく混同されやすい「くぼみ」「目袋」「涙袋」について、それぞれの違いを以下の表にまとめました。

目の下のクマの種類と原因

目の下のクマは一つの原因で起こるものではなく、皮膚・脂肪・筋肉など目元の構造変化によって見え方が変化します。そのため「同じクマに見えても、実は原因がまったく異なる」というケースは少なくありません。

目の下のクマは主に、「黒クマ」「青クマ」「赤クマ」「茶クマ」と4つの種類に分類されており、それぞれ生じる原因や適した対処法が異なります。具体的にどのような特徴があるのか、順番に詳しく解説します。

黒クマ

黒クマは、目の下が黒っぽく見え、影がかかったような印象になるクマです。目の下に膨らみがあり、目元全体が暗く見えるのが特徴で、くぼみとの見分け方が難しいケースも少なくありません。

眼窩脂肪の突出や皮膚のたるみによって目の下に凹凸が生まれ、高低差による影が際立つことが主な原因です。

すでに内部組織が変化している状態のため、セルフケアだけでの改善は難しく、根本的な解消を求める場合には、美容施術が選択肢となることもあります。

青クマ

青クマは、目の下が青紫色に見えるのが特徴で、体調によって色味の印象が異なります。とくに疲労が溜まっているときや睡眠不足のときなど、血行が滞っている際に濃く目立って見えます。

主な原因は、目の下の皮膚が薄いことで血管が透けて見えることや、血行不良によって血液が滞ることです。とくに冷えや長時間のデスクワーク、生活習慣の乱れなどが影響しやすいとされています。

赤クマ

赤クマは、目の下に膨らみが見られ、その部分が赤みを帯びて見えるのが特徴です。クマというよりも、目元が赤く腫れているように見えることがあり、目袋が目立つ方に多くみられます。

眼窩脂肪の突出によって周囲の組織が圧迫されることや、皮膚が薄いために眼輪筋の赤みが透けて見えることが主な原因です。

黒クマと同様に内部組織の変化が関係しているため、セルフケアでの改善は見込めないケースが多いです。

茶クマ

茶クマは、目の下がシミやくすみのように茶色く見えるのが特徴です。目元全体が暗く沈んで見えるほか、くすみの区別も難しく、クマだと気付かないケースも少なくありません。

主な原因は、目元への刺激による色素沈着です。目を擦る癖やメイク時の摩擦、紫外線の影響によってメラニンが過剰に生成されることで生じます。

茶クマはメラニンの蓄積によって生じる色素沈着が原因のため、即効性のある改善は難しく、継続的なケアが必要となるケースが多いです。

複数の原因が重なるケースも

目の下のクマは、一つの原因だけで生じているとは限らず、複数の要因が重なって現れているケースも少なくありません。

たとえば、眼窩脂肪の突出による影に血行不良が重なると、影と色味の両方が目立ちやすくなり、クマがより濃く見える場合もあります。また、加齢によるたるみと色素沈着が同時に進むことで、クマの原因が分かりにくくなり、見た目の判断が難しくなることもあります。

自分の目の下のクマの原因を見極めるセルフチェック

前述で解説したように、クマの種類によって原因や対処法が異なります。
まずは鏡を見ながら、今できているクマがどのタイプに近いのかを確認してみましょう。

クマの種類	見極め方
黒クマ	上を向くとクマが濃くなる
青クマ	皮膚をやさしく下に引くと薄くなる
茶クマ	引っ張っても上を向いても薄くならない
赤クマ	上を向くと膨らみが目立ち、赤みが強く見える

目の下のクマの原因をセルフチェックで判断するのは難しい場合もある

ここまで解説してきたように、目の下のクマは複数の原因が重なって現れていることも多く、見た目だけで正確な原因を判断するのは簡単ではありません。

セルフチェックによってある程度の傾向を知ることはできますが、原因を断定できるものではないため、あくまで参考程度にとどめておきましょう。

根本的に改善したい場合は、医師による診断を受けたうえで適切な治療を検討することが大切です。

目の下のクマの原因別｜今からできるセルフケア

クマの種類や原因によっては、日常生活の見直しやセルフケアによって変化が見られる可能性があるものもあります。とくに血行不良や紫外線の影響、目元への刺激などが関係している場合、日々の習慣が目元の印象に影響しているケースも少なくありません。

そこで、今日から取り入れやすいセルフケアとして、次の3つのポイントをご紹介します。

• 規則正しい生活を送る
• 紫外線対策をする
• 目を擦らない

それぞれ、どのような点に注意すべきかを詳しく解説します。

規則正しい生活を送る

不規則な生活リズムが続くと、血行が悪くなりやすく、目の下のクマが目立ちやすくなります。とくに睡眠の質や時間は目元の血流に影響しやすいため、できるだけ十分な睡眠を取ることを意識しましょう。

また、栄養バランスが偏った食事が続くと、肌のターンオーバーや修復機能が十分に働かず、クマが目立つ原因の一つになる場合があります。主食・主菜・副菜を意識したバランスの整った食事を心がけるだけでも、肌のコンディションを整えることにつながります。

一度にすべてを変えようとせず、取り入れやすいことから見直していきましょう。

紫外線対策をする

紫外線は目元の皮膚にダメージを与えやすく、色素沈着やくすみを生じさせる原因の一つです。とくに目元は皮膚が薄いため、紫外線の影響を受けやすい部分とされています。

日中は日焼け止めを目元にもしっかりと塗り、同時にサングラスや帽子を活用するなど、できる範囲で紫外線を防ぐ工夫を取り入れましょう。また、日差しを多く浴びた日は、夜のスキンケアでしっかりと保湿を行い、目元の乾燥を予防することも大切です。

目を擦らない

花粉症で目をよく擦る、濃いアイメイクを落とすためにゴシゴシとクレンジングをする、といった行為は茶クマの進行や悪化につながります。

クレンジングや洗顔の際は、摩擦をできるだけ抑え、やさしくなじませるように行うことが大切です。また、かゆみが気になる場合は無理に擦らず、目薬の使用や冷やしたタオルで軽く押さえるなど、できるだけ目元に負担をかけないようにしましょう。

目の下のクマの原因によってはセルフケアでの改善は難しい！美容施術の選択肢

日々セルフケアを継続することで、目の下のクマを予防したり進行を抑える効果が期待できます。ただし、すべてのクマがセルフケアで改善できるとは限らず、状態や原因によって効果の感じ方には個人差がある点は注意が必要です。

万が一セルフケアを続けても改善が見られない場合、原因に合わせてアプローチできる美容施術が選択肢の一つとなります。

具体的にどのような美容施術で目の下のクマが緩和できるのか、次の章でご紹介します。

目の下のクマにおすすめの美容施術を解説

目の下のクマを改善したい場合、主に以下の美容施術が選択されるケースが多いです。

• 裏ハムラ法・表ハムラ法
• 経結膜下瞼脱脂術
• 脂肪注入
• ミッドフェイスリフト（メーラーファット挙上術）

それぞれなぜ目の下のクマに効果が期待できるのか、施術の特徴とあわせてご紹介します。

裏ハムラ法・表ハムラ法

裏ハムラ法・表ハムラ法とは、脂肪を凹み部分へ移動させ、目の下をフラットに整える施術です。

脂肪の膨らみや凹凸が関係している「青クマ」「黒クマ」「赤クマ」など、複数の要因が重なっているクマに対して適応となるケースも多い施術です。

裏ハムラ法は、下まぶたの裏側からアプローチするため、皮膚表面に傷跡が残らないのが特徴となります。一方、表ハムラ法は下まつ毛のキワを切開し、余分な皮膚の調整も同時に行えるため、たるみが強い場合に適しています。

どちらの方法が適しているかは、クマの原因や目元の状態によって異なるため、施術前に医師の診察を受けたうえで判断するようにしましょう。

裏ハムラ法･表ハムラ法

当院で行っている裏ハムラ法と表ハムラ法をご紹介します。 当院では、美しい仕上がりとダウンタイムを最小限に抑えた、当院独自の施術を行っています。

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クマ取り（裏ハムラ）で涙袋は消えない！涙袋形成とは

裏ハムラ法によるクマ取りを検討する際、「施術後に涙袋がなくなるのでは」と心配される方もいます。ドクターの技術にもよりますが、当院では裏ハムラ法によって涙袋が消えることは基本的にありません。

施術直後は腫れやむくみの影響で、涙袋が一時的に目立ちにくく感じられることもありますが、時間が経つにつれて自然な状態に戻ります。また、目の下のクマや影が改善されることで、涙袋のラインが以前より分かりやすく見えるようになるケースもあるのです。

WOM CLINIC GINZAでは、裏ハムラ法によるクマ治療と合わせて、涙袋の形や目元全体のバランスを考慮した施術にも対応しています。「目の下のバランスを整えたい」「涙袋をしっかりと出したい」といったご希望もカウンセリング時にお伺いしておりますので、お気軽にご相談ください。

経結膜下瞼脱脂術

経結膜下瞼脱脂術とは、膨らみの原因となっている眼窩脂肪を取り除くことで、目元をすっきりとした印象に近づける施術です。

「黒クマ」や「赤クマ」といった、眼窩脂肪の膨らみが原因でクマが気になる方に適しています。とくに皮膚のたるみが少ない場合に適応となることが多く、影によって目立っているクマの軽減が期待できるケースもあります。

注意点として、脂肪を取り除く施術であるため、くぼみが強い方やたるみが進行している方には適しません。とはいえ、一度取り除いた脂肪が再び増えることは少ないとされており、長期的にフラットな目の下を維持できるのは大きなメリットといえるでしょう。

目の下脂肪取り

【目の下の膨らみを改善】目の下の脂肪取りで眼窩脂肪を除去し、明るく若々しい目元へ｜クマ・若返り・たるみ治療を得意とする当院へお任せください。

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脂肪注入

脂肪注入とは、太ももや腹部などから採取した自身の脂肪を加工し、目の下に注入することで、くぼみや凹凸を和らげる施術です。

目の下のクマの中でも、くぼみが原因となって影が目立っている「黒クマ」や、皮膚が薄く色味が目立つ「青クマ」などに対して選択されるケースが多いです。

仕上がりには個人差があるものの、注入した脂肪は時間の経過とともに周囲の組織になじんでいくため、長期的に美しいラインを保ちやすいのがメリットといえます。

脂肪注入

脂肪注入は、ほうれい線や頬コケが気になる部位に、自己採取して適切に処理した脂肪を注入する施術で、若々しさや肌のハリ感アップを目指す方におすすめです。

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ミッドフェイスリフト（メーラーファット挙上術）

ミッドフェイスリフトとは、下垂した頬の脂肪をリフトアップさせることで、目の下から頬にかけて生じた凹凸やたるみを整える施術です。

主にたるみによる凹凸で影が目立つ「黒クマ」に対して有効で、目の下だけでなく、ほうれい線や口元のもたつきが気になる場合にも同時にアプローチできる点が特徴の一つです。

加齢によって頬の脂肪が下垂すると、眼窩脂肪との間にスペースが生じ、目の下にくぼみや影ができやすくなります。ミッドフェイスリフトでは、頬の位置を引き上げることでこの高低差を和らげ、目元から中顔面にかけてのバランスを整える効果が期待できます。

ミッドフェイスリフト

【頬を引き上げ若々しい印象に】ミッドフェイスリフトでメーラーファットを引き上げ、クマやたるみを改善｜形成外科専門医による自然で美しい仕上がり

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目の下のクマを改善した当院の症例を紹介

美容施術によってどのような変化が期待できるのか、実際に当院で行った症例写真をご紹介します。

case01.裏ハムラの症例

こちらの症例写真は、「裏ハムラ法」で目の下の凹凸を緩和した患者様のケースです。

目袋の膨らみによって凹み部分の高低差が強調されており、目元全体が暗い印象でした。術後は裏ハムラ法でなめらかなラインに整えたことで、クマも緩和され明るく若々しい印象に近づきました。

case02.裏ハムラ＋涙袋形成の症例

こちらの症例写真は、「裏ハムラ法」と「涙袋形成」を併用したことで、目元全体に立体感が生まれた患者様のケースです。

脂肪の突出は軽度だったものの、涙袋がないことで目元がやや平坦な印象に見受けられ、横幅も狭まった印象でした。術後は凹凸も緩和され、涙袋のラインがはっきりしたことで、目元全体が立体的でバランスの取れた印象になっています。

case03.裏ハムラ＋涙袋形成の症例

こちらの症例写真は、「裏ハムラ法」と「涙袋形成」を組み合わせて、下まぶたにあった凹凸を改善した患者様のケースです。

涙袋の幅が狭く、目袋との間に凹みも見られたため、施術を併用して目元全体を整えています。裏ハムラ法で下まぶたの凹凸を整えつつ涙袋形成を併用したことで、目元に自然な立体感が生まれ、目元の暗い印象が緩和されました。

目の下のクマを改善したい方から当院が選ばれる理由

WOM CLINIC GINZAは、目の下のクマにお悩みの患者様から多くのご相談をいただいているクリニックです。

クマの種類や原因は一人ひとり異なるため、丁寧な診察と適切な治療選択が重要になります。当院では、豊富な症例経験と専門的な知識をもとに、患者様の目元の状態に合わせた治療をご提案しています。

クマ治療・若返り治療の実績や施術経験が豊富な医師が在籍

当院には、目の下のクマ治療や若返り治療を数多く手がけてきた医師が在籍しています。クマ治療においては、数々の学会発表を行い、目元治療に関する知見を深めてきた「石川 昂央」医師が執刀を担当しております。

これまでに積み重ねてきた症例経験をもとに、クマの種類や目元の状態を丁寧に見極めながら、患者様一人ひとりに合わせた治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。

形成外科専門医が在籍しており専門的な知識や解剖学への深い知見を元に最適な施術がご提案可能

WOM CLINIC GINZAには、解剖学における深い知見を持つ「形成外科専門医」を保有する医師が在籍しており、内部構造の変化を的確に見極めたうえで施術をご提案しています。

また、裏ハムラ法や経結膜下瞼脱脂術、脂肪注入など複数の施術に対応しているため、一つの施術に限定せず、目元の状態やお悩みに合わせた治療をご提案できるのが大きな強みです。

これまでに積み重ねてきた症例経験をもとに、将来的な変化も見据えながら、患者様一人ひとりにとって無理のない治療プランを大切にしています。

学会発表を多数しており国内外問わず医師から見学が来るなど信頼の厚い医師が執刀

WOM CLINIC GINZAのクマ治療を担当する「石川 昂央」医師は、これまでに目元治療や若返り治療に関する多数の学会発表を行ってきた実力派の医師です。その専門性と技術力は業界内でも高く評価されており、国内に限らず海外から手術見学に訪れる医師もいます。

また、今年12月に東京で開催された「IFAAS アジアン・ブレファロプラスティ」では講師として参加し国際的な場でも活躍をしています。

こうした学会活動や医師同士の交流を通して得た知識や経験を、日々の診療に活かしながら、一人ひとりの目元の状態に合わせた丁寧なクマ治療を行っているのが当院の強みです。

目の下のクマの原因がわからず悩んでいる方は当院へご相談を

目の下のクマにはさまざまな種類があり、その原因も一つとは限りません。日々のセルフケアで将来的な予防やクマの進行を抑える効果は見込めるものの、根本的な改善となると、自力では難しいのが現状です。

そのため、クマを根本的に改善し「老けた印象を改善したい」「若々しい印象に近づきたい」と考える方は、美容施術による改善も選択肢の一つとなります。

WOM CLINIC GINZAでは、目元の状態やクマの種類を丁寧に診察し、お悩みの改善に向けて最適な施術プランを患者様と一緒に考えていきます。

「自分のクマがどのタイプなのか分からない」「どの施術が合っているのか知りたい」といったご相談だけでも構いませんので、まずはお気軽にカウンセリングをご利用ください。

参考文献

1.茶クマ（色素沈着）と紫外線・摩擦
Photoaging and ultraviolet light.Kang S, Fisher GJ, Voorhees JJ.Journal of the American Academy of Dermatology. 1997.

2.眼窩周囲の加齢変化とクマの形成
Observations on periorbital aging.Lambros V.Plastic and Reconstructive Surgery. 2007.